|
21日、生活保護が5年で打ち切りに?という集会に参加し発言してきた。 ************* 生活保護問題対策全国会議・東京集会 えっ!? 日本でも生活保護が5年で打ち切りに? 〜アメリカ・「福祉改革」の悲劇に学べ!〜 生活保護は、長くても5年で十分だ。 そんな提言が全国知事会・市長会より国になされています。 アメリカでは「福祉から就労へ」をスローガンに、公的扶助の利用を生涯で5年間とする 福祉"改革"が実行されました。しかしそれは本当に「改革」だったのか、利用者の減少=貧困 の減少であるのか。先進国の中でもっとも貧困率の高い貧困大国アメリカの現実が、その答え と言えるでしょう。中略 アメリカよりエレン・リース氏を迎え、当事者・支援者からの報告を 交えて、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。 ●日 時 12月21日(日)午後1時〜5時 ●場 所 法政大学市ヶ谷キャンパス ●内 容 ☆当事者報告 ☆基調講演 エレン・リース氏 Dr. Ellen R. Reese カリフォルニア大学リバーサイド校 人文科学・芸術・社会科学部 准教授 専門は社会学で、福祉国家、都市政策、社会運動、特に低所得者や労働者の社会権を 改善するための取組みについて研究し、「福祉から就労へ」の名の下に実施された「福祉改革」政策を厳しく批判している。主著として、『福祉の母への逆風:過去と現在(BacklashAgainst Welfare Mothers: Past and Present)』(2005年:University of CaliforniaPress)がある。 ☆パネルディスカッション等 ●主 催 生活保護問題対策全国会議 ************ 最近の貧困問題への関心の高さもあり、200人が参加し大盛況であった。 児童扶養手当が5年で有期化という案がでてきたのは、2001年の秋だっただろうか。 その前後にも5年有期化はアメリカ福祉改革を模倣している、という視点で、院内集会、集会などを2度にわたって開いてき、児童扶養手当を5年に打ち切れば、アメリカよりも最悪の選択になるということを確信した。 今回はUCLAでこの問題を専門に研究している、エレン・リースさんに来ていただいて、さらに詳しくお話を聞けたのはとてもよかった。 エレンさんの話は以下のようなものだった。…(ややはしょっていうと) アメリカの福祉改革(1996〜)によって、さまざまな悪影響が出ている。 まず、AFDCを就労を義務付け生涯に60ヶ月に制限する、TANFにした結果、60%が就労したものの、低賃金労働だった。 また就労要件を厳しくしたために40%以上がTANFを打ち切られた。それは就労を阻害するさまざまな要因についての理解が福祉事務所になかったためである。 またTANF受給のためにさまざまな教育プログラムを受けていた母親が断念させられる例が増えた。 TANFの認定が民間団体の委託によって行なわれ、申請リストからの排除のほうが財政的に潤うため、給付拒否が行なわれている。それは「ライトタッチ政策」と言われ、支援サービスを尋ねられたときにだ、紹介するというものだ。 フードスタンプすら申請がなかなか受けられない。 また州によって要件が異なるために不平等が生れている。連邦政府は生涯にわたって60ヶ月としたが、11週は継続期間の制限を行い、また期間を制限していない州もある。 結果として、就労できたものの、他の手当や健康保険を喪失したために経済的には悪化した人が多くまた就労率も上がっていない。 暴力・虐待夫にまた依存せざるを得なくなる女性と子どももいるという調査もある。虐待が増えたという調査もある。 養育できなくなり、里親にださざるを得なくなる母親も増えたという調査もある。。 ホームレスになる人々もいるという調査もある。 アメリカ式の福祉改革政策は、日本が追随するには最悪のモデルである、とエレンさんは結論付けた。 また、私が今夏訪問した、ウィスコンシン州のシングルマザー組織、welfare warriers と、NYのCommunity Voices Heard から聞いた状況をさらに裏付けるものだった(エレンさんもこの組織のことはよく知っていた)。 児童扶養手当有期化は2002年から2007年の抵抗により、今はストップさせている。 予算額は、国・地方合わせて約4500億円です。(地方3分の2)で少ないとはい え。生活保護も、ぜひストップさせ、またさまざまな切り下げ運用を阻止したいものだ。 パネルで発言した、京都の福祉事務所の方の報告が大変参考になった。 自立支援プログラムを大変ていねいに行なっている、という話だった。私もこういう支援ならば、しんぐるまざあず・ふぉーらむの人々も納得するのではないかと思ったし、法令の中でやれる範囲をやっている、という印象を受けた。 その中で、生活保護受給者が妊娠出産したあとの自立支援についての事例報告が載っていた。 妊娠出産のときにも、生活保護を打ち切らなかったのだろうか?とびっくりした。全国的には、男と交際している→打ち切りという運用は本当に多いし、さまざまな密告によって福祉事務所や児童扶養手当認定をする担当者はきりきり舞いをしている現状だと思う。 すると、この福祉事務所では、「彼氏ができたら報告してな。彼氏を紹介することはできひんけど(笑)」といってコミュニケーションを図っているというのだ。そしてもちろん出産となれば養育費等の相談はするのだろうが(ここややあいまい)できないとなれば、、生活保護については引き続き受給できるし、そうなれば、児童扶養手当受給も継続できている、ということだった。 これは、母子家庭に対するバッシングの一つの大きな例を越える方法だったので、大変興味深く聞いたのだった。 さまざまなコミュニケーション、連帯・つながりからみえてくるものは大きいな、と思う。 (ak) |
| << 前記事(2008/12/09) | トップへ | 後記事(2009/01/10)>> |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|
| << 前記事(2008/12/09) | トップへ | 後記事(2009/01/10)>> |